「挫折しない実用書執筆法 〜途中であきらめずに書き上げるための、やさしくて具体的なコツ〜」

 

 

 

はじめに

「実用書を書き始めたものの、ぜんぜん進まない……」

「途中で手が止まってしまって、このままじゃ完成しないかも……」

こんなふうに、執筆の途中で不安になったり、自信をなくしてしまったりしていませんか?

実は、こうした悩みはとてもよくあることで、多くの書き手が一度は経験する“壁”です。

でも、どうか安心してください。

いくつかのコツを知っておくだけで、執筆のペースが自然と整い、最後まで書き切れるようになります。

この記事では、実用書を無理なく完成させるための具体的で実践的な方法をご紹介します。

一人でも多くの方が、心の中にあるアイデアを「一冊の本」というかたちにできるよう、丁寧にお伝えしていきます。

さあ、アナタも一緒に、“挫折しない書き方”を身につけていきましょう。

1. なぜ執筆の手が止まってしまうのか?

まず知っておきたいのは、「途中で手が止まってしまうのは、アナタだけではない」ということです。

実用書に限らず、多くの人が書き始めたあとに進めなくなってしまうのには、いくつかの共通した理由があります。

・原因1:ゴールがあいまいになっている

たとえば、「どんな読者に向けた本なのか」「どんなテーマを軸にするのか」がぼんやりしていると、書いている途中で迷いが生じやすくなります。

方向性が見えにくいと、「これは本当に必要な内容なのかな?」「この書き方で合っているのかな?」と、どんどん不安になっていってしまうのです。

・原因2:「完璧さ」を求めすぎてしまう

書いている途中で文章を何度も見直してしまう方も多いのではないでしょうか。

「もっと上手く書きたい」「この表現じゃ物足りない」と思うあまり、前に進めなくなる……。

この“完璧主義”こそが、執筆を止めてしまう大きな要因です。

でも、本来の目的は「伝えること」。

最初から完璧な表現を目指さず、まずは思いつくままに書き進めてみましょう。

2. 続けられる人はやっている!継続するための小さな工夫

書きたい気持ちはあるのに、なかなか続かない——。

そんなときに取り入れてみてほしい、無理なく続けられる方法をお伝えします。

・方法1:一日一行でもいい。書く“習慣”を作る

東大の脳科学者・池谷裕二教授は、「何事も始めたら半分は終わったも同然」と語っています。

毎日たった一行でもいいんです。

ほんの少しでも書くという行為を積み重ねていくと、脳が自然と“書くモード”に切り替わるようになります。

「一行でいい」と思うと気がラクになりますし、不思議とその一行が二行になり、やがて数千字にまで広がっていくこともあります。

小さな一歩の積み重ねが、大きな成果に結びついていくのです。

・方法2:書きやすいところから、自由に書き始める

「第1章から順番に書かなきゃ」と思っていませんか?

実は、順序通りに書く必要はまったくありません。

むしろ、書きやすいところ・言葉が湧いてくる部分からどんどん書いていく方が、ストレスも少なく楽しく続けられます。

たとえば、印象的なエピソードだけ先に書くのもOKですし、結論から先に書くのもアリです。

1つのテーマで2000〜3000字程度の文章が40〜50本集まれば、立派な一冊の本になります。

まずは「書くこと」を自由に、そして楽しんでみましょう。

3. モチベーションを保つためのちょっとしたコツ

やる気が出ない日だって、ありますよね。

そんなときに、気持ちを上手に整えてくれる工夫を2つご紹介します。

・コツ1:あえて“キリの悪いところ”でやめてみる

「続きが気になる」と思う場面であえて筆を止めておくと、翌日そこからスムーズに再開しやすくなります。

これは「ツァイガルニク効果」と呼ばれる心理現象を活用した方法で、人は“中途半端に終わった作業”を強く記憶に残す傾向があるそうです。

次回の執筆が億劫になりそうなときこそ、この“続きが気になる状態”をうまく利用してみてください。

・コツ2:執筆中はお気に入りの音楽を流す

クラシックやインストゥルメンタルなど、集中しやすい音楽を流すことで、「書く時間」というリズムを体に覚えさせることができます。

これも一種の“条件づけ”のようなもの。

同じ音楽を流しながら執筆を続けていると、やがてその音楽を聴くだけで自然と手が動くようになります。

アナタらしい「執筆ルーティン」を作ることで、気分の波に左右されにくくなります。

4. 書き切るための心の整え方

最後に、「最後まで書き切るために必要なマインドセット」についても触れておきましょう。

・不安や悩みは、“誰かに話す”だけでも変わる

「このアイデアって本当に価値があるのかな?」

「誰かに読んでもらえるんだろうか……」

そんな不安が湧いてきたときは、一人で抱え込まずに、信頼できる人に話してみてください。

言葉にすることで、自分の考えが整理され、気持ちも軽くなります。

話すことで新しい気づきが生まれることもあるので、遠慮せず誰かの力を借りてみましょう。

・“完成度”よりも、“まず書く”ことを大切に

最初から完璧な原稿を目指す必要はありません。

執筆は「形にしてから整える」ものです。

とにかく書く。書いて、書いて、あとで見直せばいいんです。

プロの作家でも、初稿がいきなり素晴らしいということはめったにありません。

失敗を恐れず、とにかく「書く」というプロセスそのものを楽しんでください。

おわりに

実用書の執筆は、たしかに根気のいる作業です。

でも、書き方のコツを知っておくだけで、道のりはずっとスムーズになります。

小さな一歩を積み重ね、悩んだら誰かに頼り、完璧を求めすぎず、少しずつでも書き続けていく——。

その先には、きっと“完成した一冊の本”が待っています。

アナタの中に眠る言葉には、誰かを勇気づけたり、人生を変えたりする力があるかもしれません。

そして、電子書籍という手段を使えば、それを必要とする人にきちんと届けることができます。

一日一行からでも大丈夫。

さあ、まずはキーボードに手を置いてみましょう。

アナタの書く一歩が、世界を少し変えるかもしれません。

 

 

(Visited 11 times, 1 visits today)