意外とカンタン♬電子書籍の出版「難しいと思ってたんでしょ！そんなコトないですヨ☺」その６５５
～実用書の電子書籍化に最適なフォーマット選び | 読者に届く形式で出版効果を最大化する新常識〜

「実用書の電子書籍化に最適なフォーマット選び 〜読者に届く形式で出版効果を最大化する新常識〜」

 

 

 

 

はじめに

「実用書を電子書籍で出してみたい」――そんな思いが芽生えたとき、アナタの心の中に浮かぶのは、ワクワクだけではないはずです。

「EPUB」「PDF」「MOBI」など、いろんな形式の名前は聞いたことがあっても、その違いや向き不向きがいまいちわからない。
そして何より、「どの形式を選べば、読者にとって親切でわかりやすい本になるのか」――そんな悩みにぶつかっているアナタも多いのではないでしょうか。

とくに、図や表、箇条書きがたくさん登場する実用書では、選ぶフォーマット次第で、読者の読みやすさや評価が大きく変わります。

本記事では、2025年の最新動向を踏まえながら、実用書にぴったりな電子書籍フォーマットの選び方と、その使いこなし術を、アナタに語りかけるように紹介していきます。

「どれを選んでいいのかさっぱり…」という迷いを、ひとつずつ丁寧に晴らしていきますね。

1. 電子書籍フォーマットの基本をおさえよう

まずは、電子書籍の基本フォーマットからしっかり理解しておきましょう。
たとえば、EPUBは今や世界中の電子書籍ストアや端末で採用されている王道の形式です。
一方、MOBIはかつてAmazon Kindleでよく使われていましたが、すでに新規受付が終わっており、これから出版する場合にはおすすめできません。
PDFは紙の本とそっくりのレイアウトをそのまま再現できるのが強みですが、電子書籍リーダーやスマホで読むには少し読みにくいという弱点もあります。

どの形式が良いかは、本の内容だけでなく、アナタがどんな風に読んでほしいかという想いにも深く関わってきます。
まずは、それぞれの特徴を整理してみましょう。

・EPUBは、Amazon Kindle、Apple Books、Google Play Booksなど、主要ストアが標準採用している形式
・KDP（Kindle ダイレクト・パブリッシング）では、EPUB、KPF、Word（.docx）形式をサポート
・PDFは、紙のような見た目を忠実に再現できるが、スマホなどの小さな画面では読みにくくなることがある
・MOBIは旧形式であり、現在は推奨されていない

アナタの実用書が、どんな読者にどんな場面で読まれるのか――そんなイメージを思い浮かべながら、最適な形式を選んでいきましょう。

2. レイアウト形式で変わる「読みやすさ」の実感

電子書籍には大きく分けて「リフロー型」と「フィックス型」という、2種類のレイアウト方式があります。
リフロー型は、文字の大きさや行数、表示幅が端末のサイズや読者の設定に合わせて自動で調整される柔軟な形式です。
スマホやタブレットでの読書にもぴったりで、ストレスのない読書体験を提供できます。

一方で、フィックス型は、紙の本と同じようにレイアウトを固定して表示する形式です。
図表やデザインの配置をそのまま再現できるのが強みですが、画面が小さい端末では文字が小さくなりがちで、読むのがつらくなることもあります。

アナタの本が「スムーズな読みやすさ」を重視するのか、「図や表をしっかり見せたい」のかで、選ぶべき形式が変わってくるのです。

・リフロー型は、スマホやタブレットなど、どんな端末でも快適に読める
・フィックス型は、紙面デザインを忠実に再現できるので、レシピ本やビジュアル重視の本に向いている
・図や表の多い本でも、レイアウトの工夫次第でリフロー型に組み込める
・最終的な表示を、実際の端末で確認しておくと、思わぬ読みづらさを未然に防げる

Q. 実際に自分の原稿を端末で確認したほうがいい？
A. はい、絶対に確認しておきましょう。文字が小さすぎたり、画像がズレていたりと、思わぬ問題に気づける大切なチェックポイントです。

3. 実用書にぴったりのフォーマットを見極めるコツ

図や表が多い実用書だと、つい「やっぱりPDFかな？」と思ってしまいがちですが、そこに落とし穴があります。
確かにPDFは紙に近い再現性が魅力ですが、今の電子書籍市場で読者に届けるなら、EPUB形式の方がはるかに汎用性が高く、読まれやすいのです。

とくに、EPUB3では「フィックスレイアウト」や「画像の埋め込み」が可能になっていて、図版の多い本でも美しく整ったレイアウトで仕上げられます。
Kindle、楽天Kobo、Apple Booksといった主な配信ストアでもスムーズに扱えるため、選ぶならEPUBが断然おすすめです。

・ストアで配信するならEPUB（リフロー型／フィックス型）が基本
・PDFは、自サイトでの無料配布や、社内資料としての用途に適している
・EPUB3のフィックスレイアウトは、図表を多用する本にも対応可能
・図や表を画像にして挿入することで、リフロー型でもきれいにレイアウトできる
・KDPの最新ガイドラインを必ずチェックし、推奨形式に沿って作成すること

失敗談もあります。PDFで出版した本が、スマホでは文字が読みにくいというレビューが相次ぎ、結局EPUBに作り直したという話も。
そんなトラブルを避けるためにも、事前の端末チェックは絶対に欠かせません。

4. フォーマット選びが生み出す読者満足度と評価

本の内容はもちろん大切ですが、どのフォーマットを選ぶかで、読者が感じる読みやすさや使いやすさがまったく変わります。
読みやすい本は、最後まで読まれやすく、感想や評価にもつながります。
逆に、文字が小さい、図が崩れている、本がうまく開けない……そんな理由で読まれなくなる本も、残念ながら少なくありません。

EPUBやKPFなど、汎用性の高いフォーマットを選べば、どんな端末でもスムーズに読んでもらえます。
とくにEPUB3は、目次の自動生成、リンク機能、検索性の高さなど、実用書に欠かせない機能が揃っています。
さらに音声や動画の埋め込みも可能ですが、すべての端末で完璧に動作するわけではないので、慎重に使いましょう。

・EPUB3は、目次・リンク・検索などの機能が充実
・端末に左右されず読めることで、販売機会も広がる
・読みやすい本は、読者の満足度に直結し、自然と高評価につながる
・特殊機能を盛り込みすぎると、端末によっては不具合が出ることもある
・読者が「この本、使いやすい！」と感じる瞬間が、信頼とリピートにつながる

Q. インタラクティブな機能って入れた方がいい？
A. 効果的に使えば魅力になりますが、まずは読者が読みやすい構成を第一に考えましょう。リンクや目次は積極的に取り入れてみてください。

5. 実践で生かすフォーマット選びの細かなテクニック

いざ出版となると、フォーマット選びは「選んだら終わり」ではありません。
出版前には、必ず「読者の目線」で本をチェックし、実機での表示確認を行いましょう。
Kindleプレビューアーを使えば、Fireタブレット、iPhone、Android、Kindle端末など、さまざまな画面での見え方を簡単にチェックできます。

また、EPUB3のリフロー型なら、文字のずれや段落の乱れも比較的修正しやすく、仕上がりの精度を高めやすいのもメリットです。
図表を安定して見せるには、画像として挿入する工夫も有効です。
そして目次の生成は、自動と手動の両方を試しながら、読者が迷わず読める構成を意識してみてください。

・Kindleプレビューアーで、複数端末の表示をあらかじめ確認しておく
・EPUB3リフロー型は、修正がしやすく使い勝手が良い
・図やグラフは画像にして挿入することで、見栄えを安定させられる
・目次は自動生成と手動編集の両方を活用して、読者が使いやすいように調整
・読者がどんな環境で読むかをイメージしながら、細部に気を配る
・出版後のレビューや感想をこまめに見て、改善や更新にも積極的に取り組もう

Q. 出版後に内容を直すことはできる？
A. はい、多くのプラットフォームで更新が可能です。読者の声を大切にして、より良い一冊に育てていきましょう。

おわりに

電子書籍のフォーマット選びは、アナタの知識や思いを「伝わるカタチ」に整えるための、欠かせないステップです。
とくに実用書では、読みやすさや操作のしやすさ、そして内容の伝わりやすさが、読者の満足度に直結します。

今の電子出版の主流は、EPUB（リフロー型／フィックス型）を基本としつつ、PDFは限定配布や資料用として補助的に使う方法です。
アナタの本がどんな端末で読まれるかをしっかり想像しながら、必ず「実機テスト」や「プレビュー表示」を行って、納得いく仕上がりを目指してください。
その丁寧な積み重ねが、読者の「ありがとう」や「また読みたい」という声につながります。

そして迷ったときは、最新の公式ガイドラインや、先に出版した著者たちの体験談を、ぜひ参考にしてみてください。
アナタの一冊が、誰かの毎日をちょっと便利に、ちょっと明るくする存在になりますように。心から応援しています。

 

 

 

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