意外とカンタン♬電子書籍の出版「難しいと思ってたんでしょ！そんなコトないですヨ☺」その６９８
～ビジネス書を出したのに売れない？出版前後に見直したい読者に届く工夫と改善法〜

「ビジネス書を出したのに売れない？出版前後に見直したい読者に届く工夫と改善法」

 

 

 

はじめに

せっかく熱い思いで書き上げたビジネス書なのに、売れない、読まれない…。そんな現実に心が折れそうになっていませんか？

専門知識も、実体験に基づくノウハウも、誠実に詰め込んだ一冊。それでも、読者に届かずに埋もれてしまうなんて、あまりにももったいない。

でも、アナタのその本、きっとまだ“可能性”に満ちています。

読者の目に届く工夫、そして読む気持ちに火をつける仕掛けを、少し加えるだけで、本は見違えるほど魅力を放ちます。

このガイドでは、Amazon Kindle Direct Publishing（KDP）の特徴をふまえながら、出版の「前」と「後」で見直してほしいポイントを具体的に解説します。アナタが本当に伝えたかった言葉を、きちんと必要な人へ届けるために。今から一緒に見直していきましょう。

本が手に取られ、読まれ、誰かの行動を変えるきっかけになる。その瞬間を思い描きながら、読み進めてください。

1　出版前にやっておきたい3つの準備

実は、「売れない理由」は出版前の段階ですでに仕込まれていることが少なくありません。だからこそ、準備フェーズでいかに“読者目線”を意識できるかが鍵になります。

・想定読者を明確に、細かくリアルに描く
　→ 「誰が、何に困って、この本にたどり着くのか？」を具体的に言葉にしてみましょう。30代のリーダー職に就いたばかりの会社員。副業を始めたけれど時間が取れずに悩んでいる人。フリーランス歴半年で集客に不安を抱える女性。性別、年齢、職業、悩みの深さまで、映像が浮かぶほどリアルに設定することが大切です。

・競合書籍を研究し、アナタの強みを見つける
　→ Amazonで同ジャンルの売れ筋ビジネス書を検索し、タイトルやレビューを読み込んでみましょう。どんな言葉が刺さっているのか、どんな悩みが浮かび上がっているのか。そこから、アナタの本だけが届けられる価値が見えてくるはずです。

・検索されるキーワードから逆算する
　→ 「副業　本　疲れる」「部下　叱れない」「起業　集客方法」など、実際に検索されているフレーズを調べ、その言葉を本文や章タイトルにちりばめていきましょう。これだけで、検索結果に表示されやすくなり、読者との出会いの確率がグッと上がります。

出版準備とは、読者との静かな対話の始まり。アナタの言葉が届くように、まずは地盤をしっかり整えましょう。

2　「誰の、どんな悩み」を解決する本か、明確にする

どんなに中身が濃くても、「この本が誰のためにあるのか」が伝わらなければ、読者の心には響きません。

・読者像を一点に絞って鮮明に描く
　→ 「誰でも読める」は「誰にも響かない」に繋がりがちです。30代のマネジメント初心者、数字が苦手なフリーランス、起業して半年の主婦起業家など、ひとりの人物を思い浮かべ、その人に語りかけるつもりで全体を設計してみてください。

・悩みの“言葉”は読者の視点で
　→ 「やるべきことはわかってるのに動けない」「部下のやる気を引き出せない」「売上を見ても何が悪いのかわからない」など、読者がふだん口にしていそうな言葉で悩みをリストアップしましょう。アナタの本は、その“モヤモヤ”を整理してくれる存在であってほしいのです。

・ピンポイントな共感が広がりを生む
　→ 「たったひとり」のために書いた本は、不思議とたくさんの人の心に響くものです。広く浅く届けるのではなく、深く強く届ける本を目指してみましょう。

“誰かのための一冊”であることが、やがて“選ばれる一冊”になります。

3　読者が「読んだあと、どう変わるか」を描く

読者が本に期待しているのは、「知識」ではなく「変化」です。読んだ自分が、どう変われるのか――そこが明確に伝わる本こそ、手に取られ、読み終えられるのです。

・読後のイメージを具体的に描写する
　→ 「もう数字にビクビクせずにいられる」「売上報告のプレゼンで堂々と話せるようになる」など、読後に得られる行動や感情の変化を、具体的に伝えましょう。未来の姿を想像できると、読者の手は自然とページをめくる方向へ動きます。

・変化のプロセスも示して安心感を与える
　→ 「この一冊を読み進めるだけで、ここまでできるようになるんだ」と思わせるには、ゴールだけでなく、そこに至るステップも簡潔に伝えておくのがポイントです。

・「今この瞬間」のアナタに語りかける
　→ 「アナタは今、こんなふうに悩んでいませんか？」という問いかけは、「まさにそれ！」という強い共感を生みます。本を手に取った時点で、すでに読者は変化を求めているのです。

未来の自分を想像できる本は、ためらいなく“買いたくなる本”になります。

4　タイトル・表紙・紹介文の見せ方を工夫する

中身がどんなに素晴らしくても、「入り口」でスルーされてしまったら、すべて水の泡。タイトル、表紙、紹介文――この3つが、最初の勝負どころです。

・タイトルは感情×変化で構成する
　→ 「朝が変わる思考整理術」「もう緊張で声が震えない話し方」など、感情が動き、未来が想像できるタイトルが効果的。読後のベネフィットが想像できるワード選びがカギです。

・表紙は“信頼”をまとったデザインに
　→ 同ジャンルで売れている表紙デザインの傾向を研究しつつ、アナタらしさを滲ませる色づかいやフォントを意識しましょう。迷ったらシンプル＆信頼感でOK。

・紹介文には「悩み→提案→変化」の3段構成を
　→ 「こんな悩み、ありませんか？」「この本ではこう解決します」「読み終えたアナタはこうなります」――この流れが、購入への自然な導線になります。

読まれる一冊は、まず“目に留まる一冊”から。見せ方の工夫が、最初の突破口になります。

5　KDPの特性を生かして、あとからでも改善できると知る

KDP（Amazon Kindle Direct Publishing）は、紙の出版とは違い、出版後でも修正・調整ができるのが最大の魅力です。つまり「出したら終わり」じゃないんです！

・表紙や紹介文はいつでも差し替え可能
　→ KDPの「本棚」から該当書籍を選び、ファイルをアップロードし直すだけ。もし反応が薄いと感じたら、思いきった変更を試してみましょう。タイミング次第で風向きが変わることもあります。

・カテゴリやキーワードの見直しも効果的
　→ 「詳細編集」からジャンルやキーワードを変更できます。より適したカテゴリに変えるだけで露出が増えることも。反映には最大72時間かかりますが、それでもやる価値アリです。

・無料キャンペーンや価格変更で再注目を狙う
　→ KDPセレクトに登録すれば、90日ごとに最大5日間、無料配布キャンペーンができます。価格も「価格とロイヤリティ」の設定からいつでも調整OK。反応を見ながら柔軟に攻めましょう。

KDPは「改善しながら育てられる」柔軟な出版スタイル。その自由度を最大限に生かしていきましょう。

6　出版後も「伝え続ける努力」をやめない

本は書いたら終わりではなく、そこからが本当の勝負です。読者に届いたあとも、アナタが発信を続けることで、その本はさらに“読まれる一冊”へと育っていきます。

・SNSやブログで「本の背景」を語る
　→ 執筆の裏話、登場しなかったエピソード、読者からの感想――そうした情報を小出しに発信することで、信頼と共感が積み重なります。読者との接点を増やすことで、本の魅力が再発見されるのです。

・日常に自然な導線を仕込んでおく
　→ メール署名、プロフィール欄、名刺、noteのリンク…。あらゆる場所に「本への道」をさりげなく配置しましょう。日常の延長線上に本があれば、気軽にアクセスしてもらえます。

・読者とのつながりを次作へつなげる
　→ 読後のレビューに返信したり、メルマガへの導線を設けたり。読者との関係は、次の一冊へと続く大切な架け橋になります。

書いたあとこそ、本当の意味で「伝える」時間です。アナタの本が長く読まれるために、アナタの声を、これからも届け続けてください。

おわりに

「ビジネス書を出したのに、思ったように読まれない…」

そんなときこそ、「何がダメだったか」ではなく、「どうすれば届くか」に意識を向けてみましょう。

出版前の準備、読者像の明確化、読後の変化の提示、タイトルや表紙の見せ方、KDPの特徴の活用、そして出版後の発信――これらを少しずつ丁寧に見直していけば、アナタの本はきっと“必要とされる一冊”へと変わっていきます。

焦らず、あきらめず、読者の声に耳を傾けながら、アナタの言葉を育てていきましょう。

その一歩一歩が、きっと次の読者の心に届くはずです。