「読者の声を武器に!小説を熱狂と共に『Kindle出版』へ導くKDP共創戦略」

意外とカンタン♬電子書籍の出版「難しいと思ってたんでしょ!そんなコトないですヨ☺」その844~Amazon Kindle出版で読者の声を反映!KDPならではの「育てていく」電子書籍戦略〜
はじめに
小説を書いて、いつかはKindle出版やKDP(Kindleダイレクト・パブリッシング)での書籍化という大きな目標を叶えたいアナタへ。
執筆は、たった一人で部屋にこもり、パソコンに向かい続ける孤独な作業になりがちですよね。
「本当にこの電子書籍で面白いんだろうか?」
「Amazonで出版できたとしても、誰も読んでくれなかったら……」
そんな不安に襲われて、胸が苦しくなり、筆が止まりそうになることはありませんか?
でも、想像してみてください。
もしアナタのKindle本が出版される前から、発売を心待ちにしてくれる「熱いファン」で溢れていたらどうでしょう。胸が高鳴りませんか?
それは決して夢のような話ではありません。
Web連載やKDPを利用した個人出版(セルフ出版)が当たり前になった今、読者はただの「読み手」ではなく、アナタの作家デビューを支える「強力なパートナー」です。
もちろん、本を多くの人に届けるには、魅力的な表紙デザインやジャンル選び、検索されやすいキーワード設定など、たくさんの工夫が必要です。
でも、読者の声を上手に取り入れてコンテンツを育てておけば、出版後の目標達成に向けて、これ以上ないほど強力なスタートダッシュを切れることは間違いありません。
ここでは、読者と一緒に作品を育て、自信を持ってKindle出版への道を歩むための具体的な戦略をお伝えします。
ファンタジー、恋愛、ミステリー、どんなジャンルでも使える「共創」の秘訣を、ぜひ手に入れてください。
1 読者の反応を恐れず、強力な味方につける
かつて作家デビューといえば、原稿を書いて新人賞に応募し、審査員に認められるのを待つしかありませんでした。
しかし今は違います。Web上で公開したエピソードに対し、読者から直接「面白かった!」「続きが気になる!」といった反応が返ってくる時代です。
そしてAmazonのKDPというサービスを使えば、初期費用ゼロで、誰でも自分の本を出版可能です。
もちろん、著作権をしっかり守ったり、暴力や差別に関するAmazonのルール(コンテンツポリシー)に従ったりすることは大前提ですが、それさえクリアすれば、通常は手続きから72時間以内には世界中のストアにアナタの本が並びます。
これを怖がる必要はありません。むしろ、このダイレクトな反応こそが、アナタをプロの作家へと押し上げる最大の武器になります。一人で悩む時間を、読者と楽しむ時間に変えていきましょう。
・感想が来ても「次はどうなるの?」というプレッシャーに押しつぶされそう
せっかくの感想なのに、期待されることが重荷になってしまうのは辛いですよね。「期待外れだったらどうしよう」と胃が痛くなることもあるかもしれません。
でも、「次も読みたい」と思ってくれる人がいるのは、アナタの電子書籍に商品価値がある何よりの証拠です。その期待を「恐怖」ではなく「燃料」に変えてしまいましょう。待っている人がいるという事実は、KDP作家として書き続けるための、何よりも頼もしいエンジンになります。
・読者の顔色を伺いすぎて作品の軸がブレてしまい、結局ファンが離れてしまう
「批判されたくない、嫌われたくない」という一心で、当たり障りのない展開ばかり選んでいませんか? それでは逆に読者のワクワクを奪ってしまいます。
Kindleユーザーはアナタのご機嫌取りが見たいわけではありません。アナタが描く独自の世界、その輝きを見たいのです。すべての意見を取り入れる必要はありません。自分の書きたいものを信じて、堂々と表現してください。
・「この設定もっと知りたい!」という声をヒントに、世界観がどんどん深まる
自分では何気なく書いた一行に、読者が強く反応してくれることってありますよね。「この不思議な力の代償は何?」「主人公の同僚視点の話が読みたい!」そんな声を聞いて、「えっ、そこ?」と驚いた経験はありませんか?
それは、アナタ自身も気づいていなかった作品の宝の地図です。そこを掘り下げるだけで、ストーリーは予想もしなかった方向へ豊かに広がっていきます。
・読者をKindle本の「共犯者」にすることで、ネタ切れや執筆の孤独感ともサヨナラ
読者からのコメントや考察は、新しいアイデアの宝庫です。「そう来たか!」「その発想はなかった!」と読者の予想に刺激を受けることで、アナタの想像力も心地よく刺激されます。
一人でうんうん唸って生み出すのではなく、みんなでワイワイ盛り上げながら作っていく感覚は、連載ならではの醍醐味と言えるでしょう。
・熱量の高いファンと共に、完結まで走り切れるようになります
長編を書いていると、どうしても中だるみしたり、自信をなくしたりする時期が来ます。そんな時、熱心なファンの声援は何よりの支えになります。
「一緒にゴールを見たい」と思ってくれる人たちがいる限り、アナタは書き続ける力が湧いてきます。そして、その熱気の中で完結した作品は、Amazonの販売ページでも魅力的なコンテンツとして映るはずです。
読者が何に反応し、どこで喜んでいるのかを知ることは、次に進むべき道を示してくれる羅針盤のようなものです。「次はどうしよう」と悩んだときこそ、コメント欄を見返してみてください。
そこには、アナタが気づかなかった作品の魅力や、広げるべき伏線が隠されているかもしれません。読者の熱気を感じながら書く楽しさを知れば、もう孤独な執筆には戻れなくなるでしょう。
Q 批判的な意見が怖くて、コメントを見るのが辛いです。どうすればいいですか?
A その気持ち、痛いほどよくわかります。
一生懸命書いたものを否定されると、自分自身を否定されたようで傷つきますよね。でも、すべての意見を真に受ける必要はありません。自分とは合わない意見があるのは当然のこと。
心ない言葉に胸が痛みそうになったら、「この人は自分のKindle本のお客様ではなかったんだな」と割り切ってスルーするのも、自分を守る大切な技術です。無理に全員に好かれようとせず、アナタの作品を愛してくれる人たちの言葉を大切にしてください。
2 待っているだけじゃダメ!「攻め」の姿勢でコメントを引き出す
多くの著者は、ただ電子書籍や原稿を公開して「コメントが来るかな……」と不安げに待っています。でも、それではもったいないです。
実は読者の方も「何か書きたいけど、何を書いていいかわからない」「変なことを書いて失礼にならないかな」と迷っていることが多いのです。
そんな時は、アナタの方から「ここについて教えて!」と笑顔で話しかけるように促してみましょう。これをビジネスの世界では「行動喚起(CTA)」と呼びますが、Kindle出版においても非常に有効なテクニックです。
・あとがきや近況ノートを使って、読者に「選択肢」を投げかける
例えば、「次回の展開、A:激しいバトル、B:ヒロインとの甘い日常、どっちが読みたいですか?」と聞いてみてください。
読者は「自分の意見が反映されるかも!」と思うと、ワクワクしてキーボードを叩いてくれます。記述式ではなく、二択や三択にすることで、コメントを書くハードルを一気に下げてあげるのです。
・自分の「弱み」や「悩み」をあえて見せて、親近感を持ってもらう
「ここの描写、すごく悩んで書いたんですが、どうでしたか?」「このトリック、難しすぎなかったか心配です」と、著者の人間味をポロリとこぼすのも効果的です。
常に完璧な著者である必要はありません。等身大の姿を見せることで、読者は「応援してあげなきゃ」「感想を伝えて安心させてあげよう」という温かい気持ちになります。
・「面白かったら〇〇って書いて!」と合言葉を決めておく
長文の感想を書くのはエネルギーがいります。だからこそ、「読み終わったら『わんこかわいい』だけでもコメントくれると嬉しいです!」と提案してみましょう。
スタンプを押すような感覚で気軽に参加できるようになり、コメント欄が賑わいます。コメント欄が盛り上がっている作品は、それだけで「おっ、人気なのかな?」と新規読者の目を引くようになります。
・質問に答えてくれた読者には、丁寧にお礼を伝えて「常連さん」にする
勇気を出して書き込んでくれた読者には、「ありがとうございます! その意見、すごく参考になりました!」と感謝を伝えましょう。
自分の声が著者に届いたという喜びは、その読者を一気に「コアなファン」へと変えます。この積み重ねが、KDP出版後も本を買ってくれる強固なファンベースを作ります。
ただ待つだけの「受け身」の姿勢から、読者を巻き込む「攻め」の姿勢へ切り替えましょう。アナタが心を開いて話しかければ、読者も必ず心を開いてくれます。
コメント欄を「掲示板」ではなく、作戦会議室のように使うイメージです。そうすれば、執筆のヒントが向こうからどんどん集まってくるようになります。
Q 問いかけをしても、誰からもコメントが来なかったらどうしようと怖くなります。
A 最初は反応がなくても大丈夫です、気にせず続けましょう。
「この著者さんは読者と話したがっているんだな」と認知されるまでには時間がかかります。反応がない時でも、めげずに「今回は静かですね(笑) 次回はもっと驚かせますよ!」と明るく振る舞いましょう。その前向きな姿勢を見て、後からファンになってくれる人が必ず現れます。
3 要望の裏にある「感情」を読み解く
読者との会話が増えると、「〇〇を殺さないで!」「もっと××の活躍が見たい!」といった具体的なリクエストが届くようになります。
ここで重要なのは、言われた通りにストーリーを変更することではありません。そのまま従ってしまうと、作品の整合性が取れなくなったり、アナタ自身が書きたいものを見失ったりする恐れがあるからです。大切なのは、その言葉の裏にある心理を探ることです。
・「展開」への要望はそのまま鵜呑みにせず、読者が求めている「感情」を分析する
例えばバトルもので「主人公を勝たせて!」という要望があったとします。それは単に勝利シーンが見たいだけでなく、「スカッとした爽快感を味わいたい」「努力が報われる安心感が欲しい」という感情の表れかもしれません。
それならば、必ずしもすぐに勝たせる必要はないでしょう。一度ピンチに陥らせてから逆転させることで、より大きなカタルシスを提供できるかもしれません。読者が欲しがっている「感情体験」は何なのか。そこを突き止めて、アナタなりの方法でプレゼントしてあげてください。
・要望の表面的な言葉ではなく、その奥にある「期待」を想像する
読者が口にする具体的な解決策は、あくまで一つの案に過ぎません。
恋愛小説で「もっとデートシーンを増やして」と言われたとき、本当に求めているのは「二人の距離が縮まる瞬間が見たい」だけかもしれません。それなら、デートに行かなくても、日常のふとした会話や視線のやり取りでそのニーズを満たすことも可能です。
言葉そのものに囚われず、その奥にある「見たいもの」を想像力を働かせて探ってみましょう。
・リクエストに応える形を取りつつ、予想の斜め上を行く展開を用意する
読者は「自分の思い通りになってほしい」と願う一方で、心のどこかでは「いい意味で裏切られたい」とも思っています。
要望をそのままなぞるだけでは、「やっぱりね」で終わってしまいます。「そう来たか! でもこれが見たかった!」と思わせるような、読者の想像を半歩超える展開を提示できれば、アナタへの信頼はさらに高まるでしょう。
・すべての要望を聞くのではなく、作品のテーマに合うものだけを選び取る
どんなに魅力的な提案でも、作品のテーマや雰囲気を壊してしまうものは勇気を持って採用しない判断が必要です。
シリアスな歴史小説なのに現代的なギャグを求められたり、ほのぼの日常系なのに過激な展開をリクエストされたりすることもあります。作品の「らしさ」を守れるのは、著者であるアナタだけです。自分のコンパスを信じて、取り入れるべき意見とそうでない意見をしっかり選別しましょう。
読者の声はあくまで素材の一つです。それをどう料理して、どんな味付けで提供するかは、シェフであるアナタの腕の見せ所です。
要望の奥にある「感情の正体」を見極められれば、読者を振り回すことなく、逆に読者の心を揺さぶるような深いストーリー展開を生み出せます。
Q 読者の要望通りに書いたのに、反応がイマイチでした。なぜでしょうか?
A 「予想通り」すぎて、驚きがなかったのかもしれません。
読者は「自分の思い通りになってほしい」と願う一方で、心のどこかでは「いい意味で裏切られたい」とも思っています。要望をそのままなぞるのではなく、その期待を超えた展開を見せつけることで、読者はより一層アナタの電子書籍に夢中になるでしょう。
4 言葉だけでなく「数字」も見る冷静さを持つ
コメントなどの「言葉」は情熱的で励みになりますが、実はそれだけでは見えない真実があります。
Webでの公開やKindle出版の大きな利点は、PV(閲覧数)やKindle Unlimitedでの読了ページ数といった「数字」が見えることです。
言葉は「定性データ」、数字は「定量データ」と言います。プロを目指すなら、熱い言葉でモチベーションを燃やしつつ、冷徹な数字で作品の健康状態をチェックする「二つの目」を持ちましょう。
・コメントは少なくても、数字が安定しているなら自信を持つ
「コメントが全然来ない……つまらないのかな」と落ち込む必要はありません。アクセス解析を見てみてください。もし、更新するたびに一定のアクセスがあるなら、それは「黙って楽しみにしている読者」がたくさんいる証拠です。
数字は嘘をつきません。言葉のない支持を数字から読み取り、執筆の自信につなげてください。
・読者が離脱しているポイント(話数)を探し出し、原因を分析する
数字を見れば「第3話で急激に読者が減っている」といった問題点が一目瞭然になります。これは、コメントには現れない「サイレント・マジョリティ(物言わぬ多数派)」からの無言のメッセージです。
「展開が遅すぎたかな?」「説明が難しすぎたかな?」と仮説を立て、タイトルを変えたり、導入部分を修正したりするヒントにしましょう。
・数字が跳ね上がった回を分析し、自分の「勝ちパターン」を見つける
逆に、アクセス数が急に伸びた回や、ブックマークが増えた回があれば、そこには読者を惹きつける強力な何かが隠れています。「ヒロインがデレた回だったから?」「ピンチの引きが強かったから?」
その理由を分析できれば、それはアナタだけの必勝パターンになります。次からは意図的にその要素を盛り込んでいけるようになります。
・「熱狂」と「冷静」のバランスをとり、プロの視点を養う
コメント(熱狂)だけを見ていると、一部の声の大きい人に振り回されます。数字(冷静)だけを見ていると、人間味がなくなってしまいます。この両方のバランスを見ることが、商業出版やKDPでの結果を意識したプロの視点です。
KDPでは、条件を満たせば最大70%という高いロイヤリティ(印税率)を設定することも可能です。この数字を最大限に生かすためにも、自分でデータを分析し、改善できる作家になりましょう。
言葉によるコミュニケーションと、数字による分析。この両輪を回すことで、アナタの電子書籍運営は盤石なものになります。
数字を見ることを怖がらず、作品をより良くするための健康診断だと思って、定期的にチェックする習慣をつけてみましょう。
Q アクセス数が下がっていくのを見ると、怖くて書けなくなります。
A その気持ち、すごく分かります。自分の成績表を見ているようで怖いですよね。
でも、数字が下がるのは「失敗」ではなく「発見」です。「あ、この展開は読者には合わなかったんだな」と気づけたことが収穫です。気づけば直せますし、次は違うアプローチができます。数字の変動に一喜一憂するのではなく、「実験結果が出た!」と科学者のような気持ちで面白がってみてください。
5 設定の「ツッコミ」は世界を広げるチャンス
鋭い読者からは、ときに設定の矛盾や説明不足を指摘されることがあります。
「あれ? さっきと言ってること違わない?」「そのトリック、物理的に無理じゃない?」
ドキッとする瞬間ですよね。正直、冷や汗が出ます。でも、これはピンチではなくチャンスです。読者がそこまで深く読み込んでくれている証拠でもあります。
指摘をネガティブに捉えず、作品世界をより強固にするためのきっかけにしてしまいましょう。
・「設定」へのツッコミや疑問は、世界観を補強する絶好のチャンスと捉える
指摘された部分を修正したり、あるいは「実はこういう理由があったんです」と後付けでもいいので理由を考え出したりすることで、設定に深みが生まれます。
異世界ファンタジーなら「なぜその不可思議な力の体系なのか」、SFなら「その技術の副作用は何か」。読者の疑問に答える形で設定を掘り下げていくと、一人では思いつかなかったような緻密な世界観ができあがっていきます。
・あえて説明しすぎず、読者に考察させる余地(余白)を残しておく
すべてを最初から説明してしまうと、読者が想像する楽しみを奪ってしまいます。
ミステリーやホラーなら、あえて謎を残したり、意味深な描写を入れたりすることで、「犯人は誰だ?」「この現象の正体は?」と読者同士で考察が始まります。コメント欄で議論が起きれば、作品への没入感も高まりますし、そこからヒントを得て次の展開を考えることもできるでしょう。
・矛盾を指摘されたら素直に感謝し、それを伏線として回収するアイデアを練る
もし本当に矛盾してしまったとしても、焦る必要はありません。「鋭いご指摘ありがとうございます!」と感謝しつつ、その矛盾を逆手にとって「実はあれには裏があって……」とストーリーに組み込んでしまいましょう。
ミスを伏線に変えることができれば、読者は「そこまで考えていたのか!」と驚き、アナタの構成力を称賛してくれるはずです。
・Q&Aコーナーやあとがきを活用して、補足情報を楽しみながら発信する
本編で説明しきれない細かい設定や裏話は、あとがきや活動報告などで補足するのも有効です。
「読者さんからの質問に答えます」というコーナーを設ければ、ファンとの交流も深まりますし、作品への理解度も上がります。本編のテンポを崩さずに情報を補完できるので、ぜひ積極的に活用してみてください。
完璧な設定を作ろうと気負う必要はありません。むしろ、読者と一緒に隙間を埋めていくくらいの気持ちでいた方が、柔軟で広がりのある世界観を作れます。
ツッコミさえも面白がって取り入れ、作品の一部にしてしまうしたたかさを持ちましょう。そうすれば、アナタの描く世界はどんどん厚みを増していきます。
Q 矛盾を指摘されて、どうしても修正できない場合はどうすればいいですか?
A 「作中の謎」として処理するテクニックがあります。
「現時点では解明されていない現象」や「語り手の勘違い」として扱うことで、ストーリーの進行を止めずに済みます。もちろん、誠実に対応することが前提ですが、フィクションならではの柔軟さを持って乗り切りましょう。
6 静かに楽しんでいる読者を忘れない
コメント欄が盛り上がっていると、つい書き込んでくれる人たちの意見ばかり気になってしまいます。
しかし、コメントを書くのは読者全体のほんの一握り。大部分の人は、静かに読み、静かに楽しんでくれています。目に見える反応だけに気を取られていると、作品を支えてくれている大きな土台を見失ってしまうかもしれません。
・一部の声の大きい意見だけでなく、静かに楽しんでくれている読者のことも忘れない
声の大きい少数派(ノイジー・マイノリティ)の意見に振り回されて、極端な展開にしてしまうと、これまで黙ってついてきてくれた多数派(サイレント・マジョリティ)が離れてしまうかもしれません。
「コメントは来ないけれど、毎回アクセスしてくれる読者がいる」。その事実を常に頭の片隅に置いておいてください。彼らは、アナタが本来持っている作風やペースを気に入っているからこそ、読み続けてくれているのです。
・過激な意見に流されず、自分の作品の「らしさ」を守る
コメント欄では、刺激的な展開や極端な変化を求める声が目立ちがちです。しかし、多くの読者はアナタが描く独特の空気感や、丁寧な心理描写を愛しているのかもしれません。
青春小説や純文学で、派手な意見に迎合して作風を変えてしまうのは危険です。静かに応援してくれている人たちが、何を求めてアナタの作品を読みに来ているのか、想像力を働かせてみてください。
・PV数や「いいね」の数など、コメント以外の数字も参考にする
ここで役立つのが、先ほどお話しした「数字」です。コメントは少なくても、アクセス数やブックマーク数が安定しているなら、作品は十分に支持されています。
言葉による反応だけでなく、数字の推移も冷静に分析しましょう。静かだけど確実に読んでくれている人たちの存在を数字から感じ取り、自信を持って書き進めてください。
・たまには「いつも読んでくれてありがとう」と、静かな読者へ感謝を伝える
あとがきなどで「コメントをくださる方はもちろん、静かに読んでくださっている皆さんも、本当にありがとうございます」と伝えるだけで、サイレント・マジョリティの読者は「自分たちのことも見てくれているんだ」と嬉しくなります。
その一言が、読者との見えない信頼関係をより強く結びつけてくれるはずです。
目立つ声だけが、読者の総意ではありません。沈黙の中にある支持を信じる強さを持ってください。
派手な反応に惑わされず、ずっと読み続けてくれている「静かなファン」を大切にすることで、Amazonで販売した後も長く買い支えてくれるロイヤルティの高いファン層を築けます。
Q 特定の読者からの要望がしつこくて困っています。
A 毅然とした態度で、自分のペースを守りましょう。
特定の個人のために書いているわけではありません。もし要望がエスカレートするようなら、反応しすぎず、あえて距離を置くのも一つの手です。作品全体のバランスを守ることが、結果として多くの読者を満足させることにつながります。
7 自分の「核」を持ち、プロセスそのものを楽しんでもらう
読者の声をヒントにすることは大切ですが、それは「読者の言いなりになる」こととは違います。
最終的にストーリーを決定するのは、著者であるアナタ自身です。
そして、現代の読者は、完成した電子書籍だけでなく、アナタが悩み、工夫し、成長していく「過程(プロセス)」そのものを楽しみたいと思っています。
・自分の書きたい「核」はブラさずに、読者の予想をいい意味で裏切る
「これだけは譲れない」「このテーマを伝えたい」という核となる部分は、どんなに要望があっても守り抜いてください。その軸がしっかりしているからこそ、読者は安心してアナタの作品世界に没頭できるのです。
読者の声を「素材」として使いこなし、アナタという料理人が最高のディナーに仕上げる。そんなイメージを持ってください。
・制作の裏側や悩みも公開して、読者を「アナタ自身のファン」にする
「ここがうまく書けなくて苦戦しています」「KDPの原稿作成、今日はここまで進みました!」といった執筆の裏側を見せることで、読者はアナタを応援したくなります。
これを「プロセスエコノミー」と言います。ただ作品が良いから読むのではなく、「あの一生懸命な著者さんが書いた本だから買いたい」と思ってもらえれば、Kindle出版への道はグッと近づきます。
・譲れないポイントと、柔軟に変えてもいいポイントを事前に決めておく
最初から「ラストシーンはこれ」「主人公の性格は変えない」といった絶対的なルールを決めておくと、迷いがなくなります。
逆に「道中のイベント」や「サブキャラの結末」などは、読者の反応を見て柔軟に変えてもいい部分として残しておきましょう。このメリハリが、作品に一本筋を通しつつ、ライブ感を持たせる秘訣です。
・著者自身がワクワクする展開こそが、読者の心を動かす一番の要素だと信じる
どれだけ読者の顔色を伺っても、書いている本人が楽しんでいなければ、それは文章を通して伝わってしまいます。一番の読者はアナタ自身です。
アナタが「これは面白い!」と心から思える展開なら、きっと読者の心にも響きます。自分の「書きたい」という情熱を信じて、突き進んでください。
ブレない軸と、柔軟な対応力。そして、作る過程すらもエンターテインメントにしてしまう姿勢。これらを持つことが、長く愛されるコンテンツを作るための鍵です。
読者の声を取り入れながらも、最後はアナタ自身の感性で決断する。その強気な姿勢こそが、読者を魅了し、KDPという高いステージへと作品を引き上げてくれるでしょう。
Q ストーリーに迷ってしまい、書きたいものがわからなくなりました。
A 原点に立ち返ってみましょう。
そもそも、この本を書こうと思ったきっかけは何でしたか? どんなシーンを一番書きたかったのですか? 読者の反応を一度シャットアウトして、自分が一番テンションの上がる展開を書き出してみてください。アナタの熱意が戻れば、作品の輝きも必ず戻ってきます。
意外とカンタン♬電子書籍の出版「難しいと思ってたんでしょ!そんなコトないですヨ☺」その844~Amazon Kindle出版で読者の声を反映!KDPならではの「育てていく」電子書籍戦略〜
おわりに
読者の声は、ときに厳しく、ときに温かいものです。
それらに一喜一憂しすぎることなく、上手にエネルギーとして取り込むことができれば、アナタの作品はもっと遠くまで届くようになります。
読者は、ただ消費するだけの存在ではありません。
アナタと一緒に作品世界を耕し、育ててくれるパートナーになり得るのです。
恐れずに、コミュニケーションを楽しんでみてください。
「読者と一緒に作る」という意識を持つだけで、執筆の景色はガラリと変わるはずです。
そして、その先には「Kindle出版」という輝かしい未来が待っています。
本が出版されたとき、「ずっと応援してきてよかった!」「私たちの声が本になった!」と喜んでくれるファンがすでにいること。これほど心強いスタートはありません。
アナタの書くストーリーが、読者の声援を受けて大きく花開くことを心から願っています。
さあ、自信を持って、続きを書き始めましょう!
「WEB小説作家のための8時間でkindle作家になる方法」猫カレーฅ ^•ω•^ ฅ (著)のご紹介のご紹介
WEB小説は書いているのに、Kindle出版はむずかしそう…と感じているアナタへ。
この一冊は、すでにある原稿を使って“最短で著者デビュー”まで進める実践ガイドです。
面倒な準備はギュッと短縮されているので、忙しい人でもサッと挑戦できます。
まずは1冊世の中に出して、自分の作品で収益化する第一歩を踏み出してみませんか?
応援しています。
※画像はイメージです






